天使と悪魔

ムービックスというシネコンで「天使と悪魔」という映画を観た。
チケットを買うのに並んでいるカップルの男が「天使と悪魔」だけは観たくないと言っていた。
なんでも「ダヴィンチコード」を観たけれど、暗くて何が起きているか分からなかったらしい。
そんなもんなんだなと思った。
ダヴィンチコード」は観ていないけれど、「天使と悪魔」は非常に面白かった。
はっきり言って彫刻を使った謎解きの部分ははしょってあるのでよく分からない。
そのはしょった分をトム・ハンクスのアクション描写に使っているのがいいと思う。
映画で謎解きなどをされても全く映像的に面白くないのでこれでいいと思う。
犯人に関しても今のようにミステリー全盛の時代にはそれほど意外性を感じないかもしれない。
やはりトム・ハンクスが地下の書庫に閉じ込められて酸素がなくなりどうやって脱出するかなどありがちなサスペンスのシーンが素晴らしい。
演出力があるので今までの映画にあるようなサスペンスシーンの焼き直しであってもハラハラして観ることが出来るのだ。
また、ミステリーもの特有の犯人の性格造形のむちゃくちゃさもそれほど変に見えないのは
真面目に演出しているロン・ハワードの手腕のたまものだと思う。
カソリック枢機卿が誘拐され次々に殺されていくというストーリー展開だけでもなんだか不敬ではないのかという気持ちになってタブーを犯している快楽がある。
セブンの影響を受けているようなシーンもあったな。
ということで、普通に面白いのでオススメ。