任侠ヘルパー

任侠ヘルパーは今回は津川雅彦がゲストだった。
1回目は池内淳子が出てきて、弱いのに結構したたかなおばあちゃんの役だった。
今回は強そうなのにライバルが呆けたのを見てめっきりふけてしまうおじいちゃんを津川雅彦が演じていた。
これは女の人は弱そうに見えて実は芯が強いものであるし、男の人は強そうに見えても案外精神的に脆くちょっとのショックでめっきり老け込んでしまうという事実を現しているのだろう。
弱そうで強い女と強そうで弱い男の違いである。
そして、子供店長津川雅彦との喧嘩を通して男はある程度ツッパッて生きていかなければならないと草なぎ君に教えられた。
そんな中、今回も黒木メイサに目がいってしまった。
先週と今週は男と女について考える回であったのだが、メイサはいつもは女組長の役で、
男みたいにスーツを着ている。
中性である。
だが、本当は料理が上手くて女性的なところもある、それを隠している。
なぜ、女性的なところを隠しているのかは来週あたりに明らかになると思う。
今週は男について描きながらもメイサの男と女を揺れ動く様がサブで進行していて
それはそれで目が離せなかった。
何がいいといって、草なぎ君と津川雅彦のやりとりを見てしまったときのメイサが
壁に隠れ、二人のやりとりを聞きながら、壁に頭を押し当て、目を上に上げて呆然としたような表情をするところだろう。
普段の生活の中ではない立ち聞き→壁に頭押し当て聞きながら呆然とするというシチュエーションが好きでたまらない。
傷つきながらも話を聞くという二重性が素晴らしいと思う。
メイサが壁に隠れる自分に困惑しながらも話を聞いてショックを受け、そのショックを受けている自分にもショックを受けるという多層構造がいい。
なぜか男らしくしなくてはいけないという設定なのに、その傷ついてしまう繊細なところが表情から見て取れる。
なぜ、メイサは隠れてしまうのだろうか、自分でも分かっていない。
草なぎのことが好きなのかもしれない。
本人すらも気づいていない気持ちを視聴者は理解してしまって、感情移入せざるえない。
壁隠れシーンにはそんな意味があった。
ここに草なぎとの恋愛関係に発展するターニングポイントがあったのだ。