半沢直樹

半沢直樹というドラマを全部見ました。クソ面白いです。
半沢直樹の周りには敵ばかりで胃が痛くなるような状況が続きます。けれど、毎回最後にはギャフンと言わせるような展開が待っていて見ていて非常に胸がすく思いがします。こういうドラマがヒットする背景にはブラック企業という言葉に象徴されるように企業に対する不信感が大きくなったことがあげられると思います。
地震のあとの東電の対応やワタミなどの報道の影響でしょう。
銀行という大企業でも給料は高いものの、内実はブラック企業と変わらない精神的に辛いところなのだなと思いました。リアリティのあるパワハラシーンが登場します。
そんな会社という組織に、はむかうヒーローを描いたドラマに人々は喝采を浴びせるのでしょう。で、同じく組織との闘いを描いた新しいショムニも成功する土壌があったのに脚本が悪いのとキャストを活かしきれず、視聴率は取れませんでした。
半沢直樹は脚本も俳優の演技も素晴らしいので、大成功を収めました。

好きなシーンは同僚が半沢の住んでいる大阪まで来て、久しぶりに同期3人で集まって京都の川の上に座敷を渡した川床で飲むシーンですね。あれは羨ましい。一度行ってみたいです。
他にも同僚のミッチーが大阪に来た時に行くオーセンティックバーも行ってみたい。雰囲気があっていいです。
なぜか探偵みたいな役割を引き受けた赤井英和と半沢が吉野家で飯を食うのも、これから戦場に向かう姿のようでカッコイイ。
部下たちと会社の自販機の前で菓子パンを食うのも、せわしないもののお互いのさりげない思いやりが感じられていいです。
食事シーンや飲むシーンがいい。それぞれの人間関係で、違った場所で飲み食いすることにリアリティがある。そこを背景として同期の友情や職場の上下関係の中での信頼関係が見えて、グッときます。確かに、家庭での妻である上戸彩とのシーンも癒されますが、食事や飲みを通しての男同士の友情のシーンも素晴らしいです。