放送作家セミナー5回

放送作家ネット養成講座

告知メール・第5回(07.5.4)

○5月3日作家セミナーの授業内容
演者・波照間由佳(若手お笑い芸人)

 セミナー生たちが波照間さん用に作ってきた30秒コントを波照間さん自身が演じ、それについて、セミナー生一人一人が意見を述べ合う。

その中で感じたポイントをいくつか書く。
 ●30秒は案外長い。こんなに長く書いてあったら30秒じゃ収まらないだろうと思っていたネタが、案外収まってしまう。(実際にライブなどで演じると、客の反応などもあって、だいぶ時間も違ってくるが)
●やはり「エンタの神様」などの影響か、アンガールズの「ジャンガジャンガ」
のように途中にブリッジを入れるショートコント、「チックショー」「あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!」のように決めゼリフで落とすコントが比率的に多い。
 ● 波照間さん自身に、ネタとして取り入れてみたいコントを選んでもらったら、私がいいかな、とピックアップしたものとだいぶ違っていた。私は、どちらかといえば「エンタ」的に内容のまとまったコントを選ぶ傾向があるのに対して、波照間さんは感性で「面白い」と感じたものを選ぶ。
 肩ひざ立てて座り、ひざをこすりながら「キュッキュッキュ」というだけの「皿洗い」という一発ネタなどは、私はさほどに面白いと感じてなかったが、彼女は「これ、いい」と喜んでいた。
 ●意見を求められたセミナー生側は「面白い」「わかりずらい」「まとまってる」などといった感想だけで済ましてしまう例が多かった。なぜ、どこが面白いのか、どこがどうわかりずらいのかなど、はっきり指摘できなくては放送作家になるのは難しいのだが。

ラジオ番組 ペットの企画についての企画をするという課題があった。
課題に対する私の企画
○講師の課題
5月17日分(TBSラジオ・関谷浩至さん)

唐沢俊一の雑学の部屋」
(概要)
帯番組月曜から金曜まで昼の時間帯で考えています。
唐沢俊一が過去のその日に起きた事件についての雑学を話します。
または全く関係なく最近ブームになっていることの裏などを話していただくのもいいかもしれません。
(ターゲット)
時事ニュースなどが好きな中年層をターゲットにしたいと思います。
(内容)
たとえば最近の流行である環境問題について実はペットボトルを分別しないで
出したほうが環境に優しいとかそういった常識を覆すようなネタを話してもらいます。

もう一つ企画があります。
「きくりんのアイドル365日」
時間帯 深夜24:00くらい
(概要)
きくりんというアイドルオタクの芸人がいます。
そのきくりんは500人のアイドルのプロフィールを覚えているそうです。
その日生まれたアイドルについての共通点を挙げたり、あるいは今注目しているアイドルのここが素晴らしいというのを力説してもらいます。
(ターゲット)
アイドルオタクの人たち
(企画意図)
ラジオというビジュアルがない媒体だからこそかえって想像がふくらみどういう
アイドルなのだろうかとリスナーの興味がわいてきます。

○山中課題
 ペット(特に犬)を使ったユニークなイベントの企画を考える。場所、時間なども自由。

「ペットが結ぶ家族の絆」
(概要)
荒れ果てた家族がペットを飼うことによってこんなに仲良くなりました。
子どもの非行はなくなり家に早く帰ってくるようになりました。
という家族を紹介する。
そんな家族に集まってもらって、青年の主張のように飼い主がペットの素晴らしさについて語ってもらう。
あるいは、「コワモテペット大好きコンテスト」と題して外見は怖そうなのに
ペットが死ぬほど好きな人たちに集まってもらってそのギャップを競う。
または、この人がどんなペットを飼っているか?というクイズで盛り上がるというイベントはどうでしょうか?

講師のお返しメール
お返しメール「ラジオ」「ペット」

 ラジオ企画については、「唐沢俊一」にしても「キクリン」にしても、はっきりしたターゲットをイメージして企画を作っている点がとてもいいと思います。ラジオは、テレビと違って、比較的少数のコアなファン層がいれば十分に継続できるメディアです。また、そこからメジャーなものが生まれる可能性もある。
 ところがペット企画の方は、イベントがいいのか、テレビのドキュメンタリーにしたらいいのか、スタンスがはっきり定まっていない企画に思えます。
もうちょっと、「ここがイベント向きだ」という点を強調してほしいものです。