バーに行っても何も生まれなかった

バーに行って新しい出会いを経験した人のブログを何度か読んだ。
だが、何度もバーに行ったけど何も生まれなかった奴もいるのだ。
私の住んでいるのは地方都市でたまたま周りにバーのない住宅地に住んでいる。
まず、バーに行くためにはバスに乗らないといけない。
バスも10時前には終バスになってしまうので、あんまり飲めない。
それか代行だ。
代行を呼ぶために週末などは1時間待ちなどざらで、面倒くさいし高い。
というわけで、気軽にバーに行ける環境にない。
みんながみんな簡単にバーに行けると思うなよという感じである。


何度かバーに行ったこともあるけれど、通うほどの店は見つからなかった。
毎回3、4千円も掛けて酒を飲んでバーテンダーと話をして、
他の客と話したこともあったけれど、
その後の発展につながることはなかった。
基本的に人見知りである。
会社の同僚とも何度も顔を合わせて、何度も飲み会で話して
やっと打ち解けて話せるようになるくらいである。
そんな人間が、バーで誰かと一度会ったくらいで仲良くなれるわけがない。
何度も通えば、常連さんと次第に打ち解けていくのだろうけど、
そこまで通うためにどれほどの時間とお金を投資しなくてはいけないのかと考えると
すぐに通うのをやめてしまう。
結局、たまに思い立ってバーに行くことは行くものの何も得られないまま帰ってくる始末だ。
酒の味や能書きとかにこだわりがあればまた話は別だろうが、
酒の味の微妙な違いなんかにそこまでお金を使う必要がないと考えている人間なので
バーに行くことがお金の無駄に思えて仕方がないのだ。


人見知りな人間の私がたまたま入ったバーで、たまたま話が合う人が現れ、
たまたまその人と打ち解けて、たまたま連絡先を交換して友達になる。
非常に確率が低いと思うのだが。
逆に言うと、バーで友達ができるような人は、どこに行ったって友達ができるんじゃないだろうか。
それか女の子だったら他の客がグイグイ話しかけてくることもあるから友達ができるかもしれないが。


まず、コミュ障はバーに行っても新しい出会いなんかない。
かなり酔っぱらって話しかけて一瞬盛り上がることもあるかもしれないが、
次に会ったときは醒めている。
それに気の合うバーテンダーを見つけるのも難しいし、気の合う客を見つけるのも難しい。
出会いを期待してバーに行くくらいなら趣味の集まりとかオフ会に行くほうがずっといいと思う。
ぞのほうが気の合う仲間に出会える可能性が高いだろう。
ただ単に、私が面倒くさいコミュ障だからそういう結論になるのかもしれないのだが…

みのもんたのセクハラについて

みのもんたのセクハラであるが、イマイチ確証がない。
映像に写っていた場面だけでは弱い。
セクハラは日常的に行っていると思うのだが、週刊誌の記事だけでは信ぴょう性が低い。
だが、私はみのがセクハラを繰り返していたと確信している。
それはかつてTBSラジオで流れていたキラ☆キラというラジオ番組で小島慶子というアナウンサーが
みのもんたは大嫌い。アナウンサーにセクハラするからという趣旨の発言をしていたからだ。
その時点では小島慶子はTBS所属のアナウンサーであり、キラ☆キラというTBSラジオの番組でよくみのもんた批判
ができるなと感心していた。
この番組では、なんどもみのもんた批判をしているので、多数の人が聞いていると思う。
だから、覚えている人も多いだろう。
音源がどこかに残っていないだろうか。
TBSの元アナウンサーの発言ということで非常に価値があると思うのだが…
それか、改めて小島慶子には証言をしてほしい。
みのもんたにセクハラされて辞めたアナウンサーでもいい。
みのもんたを引退に追い込めるチャンスは今しかないと思う。

半沢直樹とドラマ論

半沢直樹ですが、部下との絆を缶コーヒーという小道具を使って描いていのが素晴らしかった。
ところで、半沢直樹のプロデューサーがここでこのドラマはここまでヒットするとは思ってなかったと語っている。
http://toyokeizai.net/articles/-/17385


最近のドラマの作り方として、ジャニーズ事務所や大手事務所の人気者をキャスティングして、それからドラマを作るという傾向があるだろう。
原作がある場合はやっぱりジャニーズとかの大手事務所の俳優をまずキャスティングする。
だが、このドラマの場合は原作に惚れ込んで原作にイメージで主役を選び、監督も原作者もイメージしていた堺雅人になったとのこと。
主役もジャニーズではないし、原作からして男ばかりで恋愛の要素もないし女の人が喜ぶ要素がないのに、このドラマは大ヒットしたのは意外だったと監督も言っている。
原作の面白さとその精神を忠実に受け継ごうとしたドラマの作り手の誠意がこのドラマのヒットの原因だと私は思う。
原作レイプという言葉があるが、原作の改変はキャスティングについて語られることが多く、もちろんキャスティングも大事だとは思うが、もっと改変してしまってはいけないのは原作のテーマとか根本精神だろう。


前に「働きマン」という漫画がドラマ化されたことがあった。主人公の松方という女性は働くということに生きがいを感じている女性。プライベートよりも働くということを第一に考える女性というキャラクターが新鮮で話題になっていた。
このドラマがドラマ化されたら、恋愛のエピソードが多く描かれるようになってしまった。
恋愛を描くなら、「働きマン」という原作を使う必要がないと思う。働くということを女性の主人公を通して真剣に考えたからこの漫画は大ヒットした。今まであまりそういう漫画がなかったからだ。原作の段階で他の漫画と差別化できている。それをドラマ化するとマーケティングで恋愛の要素をいれてしまう。結果的に仕事と恋に悩む女性みたいな普通のドラマになってしまった。多くの人に評価される原作というものはその時点で他のものと一線を画す要素がある。それをマーケティングで改変してしまっては同じようなドラマばっかりになってしまう。
日本のドラマをもっと面白くするには、原作をもっと重視することが大切だろう。
原作の精神、テーマを大事にした上で、イメージに合うようなキャスティングができたらいいものができるだろう。
原作があるドラマの場合まずはそこから始めるべきだ。

半沢直樹

半沢直樹というドラマを全部見ました。クソ面白いです。
半沢直樹の周りには敵ばかりで胃が痛くなるような状況が続きます。けれど、毎回最後にはギャフンと言わせるような展開が待っていて見ていて非常に胸がすく思いがします。こういうドラマがヒットする背景にはブラック企業という言葉に象徴されるように企業に対する不信感が大きくなったことがあげられると思います。
地震のあとの東電の対応やワタミなどの報道の影響でしょう。
銀行という大企業でも給料は高いものの、内実はブラック企業と変わらない精神的に辛いところなのだなと思いました。リアリティのあるパワハラシーンが登場します。
そんな会社という組織に、はむかうヒーローを描いたドラマに人々は喝采を浴びせるのでしょう。で、同じく組織との闘いを描いた新しいショムニも成功する土壌があったのに脚本が悪いのとキャストを活かしきれず、視聴率は取れませんでした。
半沢直樹は脚本も俳優の演技も素晴らしいので、大成功を収めました。

好きなシーンは同僚が半沢の住んでいる大阪まで来て、久しぶりに同期3人で集まって京都の川の上に座敷を渡した川床で飲むシーンですね。あれは羨ましい。一度行ってみたいです。
他にも同僚のミッチーが大阪に来た時に行くオーセンティックバーも行ってみたい。雰囲気があっていいです。
なぜか探偵みたいな役割を引き受けた赤井英和と半沢が吉野家で飯を食うのも、これから戦場に向かう姿のようでカッコイイ。
部下たちと会社の自販機の前で菓子パンを食うのも、せわしないもののお互いのさりげない思いやりが感じられていいです。
食事シーンや飲むシーンがいい。それぞれの人間関係で、違った場所で飲み食いすることにリアリティがある。そこを背景として同期の友情や職場の上下関係の中での信頼関係が見えて、グッときます。確かに、家庭での妻である上戸彩とのシーンも癒されますが、食事や飲みを通しての男同士の友情のシーンも素晴らしいです。

土田晃之という芸人

しばらく更新していないので、文章の勘が鈍っているような気がする。
芸人について書いてみよう。


土田晃之という芸人がいるのだが、あれだけ面白いのにイマイチ、サブカル雑誌とかサブカルブログとかで、持ち上げられていない気がする。
私も土田については面白いと思うが、共感もしてないし愛してもいない。
その理由を説明したい。


土田という芸人はグンマーからほど近い埼玉県の深谷というところで高校時代を送っていたそうだ。
あそこらへんは、グンマーと同じようにヤンキーが多い。
ほぼ私の生まれ育ったグンマーの東毛という地域と同じ文化圏にあると思う。


で、個人的には土田という人からはヤンキーの先輩オーラというものを感じて仕方がない。
私の妄想の中だとこんな感じだ。
同じ中学に通っていてあるいは同じ部活かなんかで私とはたまたま知り合った。
ヤンキーのくせに面白いし頭の回転が早いので、一目置かれている。
決して番長とかではないが、誰とでも仲良くやっていて後輩に対しても面倒見もいい先輩。
だけど、怒らせたら怖いみたいな先輩像を体現した存在。


高校は違う高校に行ったけれど、高校を卒業してからもちょくちょく私も所属していた中学のサッカー部の練習を見に来たり、
共通の友達が開いた飲み会に来たりしてなんだかんだで交流のある先輩。
高校を卒業してからは、中古車屋かなんかやって人脈もあるし、コミュニケーション能力も高いので、そこそこ成功している。
若い頃は遊んだみたいだが、今は結婚して丸くなって子沢山で愛妻家になっている。
一緒にカラオケに行くと、流行りの歌を歌うのだが、そのうち中学のときのようにBOOWYを歌い始める。
もっと酔ってくるとおニャン子だ。
そんな地方によくいる先輩に土田が重なって見えて仕方がない。
そして、怖く感じてしまうのだ。
とても友達のような存在ではない。


土田晃之という人があれだけアニメにもアイドルにも造詣が深いのに、
サブカル関係の人にイマイチ人気がないのは、そういうリアル先輩ヤンキーくささが透けて見えてしまうからではないかと
私は睨んでいる。

宮コン体験記

先週末、宇都宮合コン、略して宮コンに行ってきた。
忘れないうちにメモをしておきたい。

街の複数の居酒屋やバーが参加して行われる合コン、通称街コンというのが盛り上がりつつある。
地域活性化少子化対策の美名の下に、あたかもいいことばかりのような記事が書かれている現状に意義を唱えたいというのもある。


宮コンの仕組み。
一人参加不可。
参加費
男性7000円
女性3500円
一軒のお店にいられる時間は1時間まで。
時間
18:00〜22:30


チケット引き換えにパルコに行くが、3人組なのに、2部しかパンフレットを渡されなかった。
もう一部くださいと言ったら、ギャル風の実行委員に「数量限定なので」とすげなく言われる。
なんじゃそりゃ。
18時から指定された焼き鳥屋に向かう。
待っていると、女性三人組が店に入ってきた。
私たちも三人組なので、店員に促されて女性が前に座る。
料理は、焼き鳥と豚汁のみ。
焼き鳥は一種類しか種類がなく、スーパーのお惣菜レベル。
豚汁は発泡スチロールのおわんに入れる。
すべてセルフサービス。
被災地の炊き出しのようなメニュー。
酒もレモンサワーとかビールとか学生の行く居酒屋みたいな感じ。
この店は、なんのために参加しているのか分からない。
合コンに使われるような雰囲気でもないし、焼き鳥も酒もまずいし、こんなんじゃ宣伝にならないだろう。
1時間過ぎた所で、女性が移動するというので終了。


うだうだ座っていたら、他の女性3人組が来て、前に座った。
結構話しも盛り上がっていたところで、時間なのでと店員に促される。
この店は人気ないし、そこまで時間にこだわらなくてもいいのではと思ったが、他の店に。


今度は広いバーのようなところ。
意外とすんなり入れた。
だが、待てど暮らせど女性が来ない。
来たとしても、他の男性客に取られてしまう。
もしかして、今日は男性の数が女性よりもとても多いのではないかとここらへんで気がつき始める。
前の焼き鳥屋でも最初の乾杯の段階で、遅く来た男性は女性と座ることすらできず、別の男性グループと一緒の席にされていたし。
意外とこの店は人気ないのかなと思っていたら、やっと女性が通路を通っていたので、声をかけて座ってもらった。
一時間くらい話して、終了。
ちなみにここの料理はペンネアラビアータとかパスタとかサラダとか適当なもの。
お見合いパーティーの料理レベル。
お酒はある程度種類があったが、それなりのもの。
30分くらい待って誰も来ないので、他の店に行くことに。


だが、5軒くらい店を回ったけれど、どこも空いてない。
しかたなく、広いバーに戻ったが、男性で席がいっぱい。
カウンターに通されて、そこで時間終了。
雪が降っている中を歩かされたし、全然面白くない。
参加したことのある他の二人も最低の宮コンだと言っていた。
あとで、この日の宮コンに参加した女友達に聞いたら、店に入れないから途中でカラオケに行ったと言っていた。


まず、男性の数を多く募集するのはやめてほしい。
1200対1200とか言ってるけど、
男は1200集まってるけど、もしかしたら女は500人くらいしか集まってないんじゃないの?
体感としては7:3くらいの比率だと思ったよ。
寒いから当日キャンセルする女性が多かったのかもしれないけど。
参加する店舗が増えすぎたので、無理やり集めてないか?
宮コンに参加した人の話を聞くと、男の数が多いってのはずっと言われているらしいし。


twitterで空いている店の情報が流れていたけれど、ツイート自体も少ないし、
みんながみんなtwitterをやるわけではない。
メールアドレスは登録しているわけだから、メールで情報を流してほしい。
もしくは、案内所みたいなところが1箇所しかないから、もっと人員を増やして誘導してほしい。
今回55軒も店が参加しているのだから、とりあえず空いてそうなところへ入ろうとしてもどこが空いてるかわからないし。


宮コンは巨大になりすぎたことの弊害が出ていると思う。
店に入れないから、出会えないし、料理もまずいので、また店に行こうとか思わない。
こんなんで長期的な地域活性化につながるのかね?
当日、宇都宮の街中に人が増えるだけじゃないかな。

モテキ

中森明夫氏がモテキサブカルの敗北宣言というツイートをしていた。
そんなもんかなと思って、この前観に行ったら全然違うと思った。

モテキ』のようなサブカル映画は10年前ならもっと単純にかっこよく撮られたはずだ。が、ゼロ年代サブカルはオタクに完敗して最低に落ちた。サブカル的感性の敗北状況がこの映画のベースにある。どん底からの逆転の起爆材が女優・長澤まさみだった。そこがわからないと見誤る。#モテキ


モテキ電車男から6年後のネットの世界を描いている。
電車男」のようにビルに字が浮かぶという描写があることから「電車男」を引用していることは明確だ。
電車男」はネットの掲示板というメディアを世界で初めて詳しく描いた映画だと思う。
今回の「モテキ」はtwitterというメディアを世界で初めて詳しく描いた映画なのだろう。


電車男」と「モテキ」は同じじゃんという言説もネット上で読んだりするのだが、違うだろう。
モテキ」は電車男で描かれなかった現代の日本の若者の貧しさを描写している。
主人公の年収240万とか部屋の汚さとか主人公の住む街の歩道橋やトンネルの絵にならない感じとか。
そういった貧しい感じがこの映画の確信犯的なカッコ悪さを形成していると思う。
電車男から6年経って、若者はどんどん貧乏になった。
ドラマや映画も恋愛一辺倒だったのが、お金を稼ぐための手段である仕事を抜きに描くことはできなくなった。
そんなドラマ界や映画界の流れの中にこの映画もあるのだ。
仕事を描くとなると主人公はペーペーだからまたかっこ悪くならざるえない。


だが、貧乏であることかっこ悪いことが本当に悪いのかということがこの映画のテーマだ。
高い寿司をおごってもらい、高級ホテルを予約してもらった麻生久美子リリー・フランキーに抱かれてしまう。
翌朝、リリー・フランキーを残してホテルをあとにした麻生久美子は、牛丼屋に入り、牛丼をおかわりする。
なぜか神々しい光に包まれ、ご飯粒が頬に付いた麻生久美子は美しく輝いている。
自分で稼いだ金で食べた牛丼はなんと美味しいことか!


あるいは、フェスに行った主人公は長澤まさみと再開し、逃げ出され追いかけてしまい。
泥だらけの沼に落ちる。
かっこ悪い。
相手の気持ちも考えず追いかけるなんていかにもセカンド童貞らしい愚かさもあわせ持つ。
だが、これ以上ないくらいのかっこ悪さに落ちた主人公はかっこ悪く愚かであるが故にひたむきであり、
そのひたむきさが長澤まさみの心を溶かし、奇跡を起こすのである。


成功した金持ちに対して貧乏で愚かな若者がひたむきさで勝利するという普遍的な物語がそこにある。
確かにこの映画のサブカルは面白いのだが、どの層に向けても通用するテーマがあるのだ。