オフ会を一生続けられるか?

森田芳光監督の間宮兄弟についてのキネ旬のインタビューを立ち読みした。森田監督は前に「ハル」という映画を撮っている。ネット恋愛をテーマにしたのは「ユーガットメール」というハリウッド映画より早い。
オフ会(ネットで知り合った人が実際に会ってみる集まり)を一生続ける人もいるのでしょうが、私はもっと日常のつながりを大事にしたい。みたいなことを言っている。
オフ会VS身の回りの人間関係
と言ったところだろうか。
まあ、だけどオフ会の人間関係というのはそれほど濃密なものなのかという問題とそもそもオフ会をやっている人がそんなに多いのかという問題が二つあるな。
オフ会は日常の人間関係に対比されるほど大きな存在ではないと私は思う。

ネット上で相談しても人口の分母が少ない地方で集まることが難しいからオフ会で集まれるのは東京とかそういった大都市圏が中心になる。
オフ会に行ったことがある人も全く行ったことがない人より少ないだろうし。私も周りの人に聞いてみたところオフ会という名前自体を知らない人も結構いた。オフ会自体それほど多く開かれているわけでもなくミクシィで「イベント 東京 飲み会」で今週末の日付で検索してみても5イベントしかあがってこなかった。2ちゃんねるとかのオフ会板とかを覗いている人も2ちゃんねる全体を見ている人に比べれば微々たるものだろう。
オフ会がそんなに開かれていないのだからそれほどオフ会に行く人の数も多くない。ここまではよござんすか?

でオフ会で人間関係の濃密さの問題。マイミクのミステリ好きの方達は趣味が似ているのでしょっちゅう本を交換するオフをされてるみたいだが、それでも一ヶ月に一回やろうかやるまいか迷っているくらい。趣味がベタかぶりでも一ヶ月に一回会うか会わないかくらいでしょう。これは職場で毎日同僚と一杯引っ掛けていくとか学校の帰りにマックで100円のジュースとかを頼んでダベっているのに比べたらはるかに薄い関係だよね。
会う回数が少ないのだから薄い関係にならざるを得ない。
毎週オフ会の仲間と会って飲んで騒いでという人がどれほどいるのだろうか。そんなに日常の人間関係に対比され重要視するほどの関係だろうか。もっとオフ会の人間関係というものは淡いものである。
むしろオフ会はとっかかりにすぎずその後に人間関係を深めていくためのステップに過ぎないのではないか。
その意味でオフ会とリアルで出会った人の区別をする必要はないのではないだろうか。
間宮兄弟に出てくるビデオ屋の店員と主人公との関係もたまたまであり、
オフ会で出会ったのとそう変わりはないだろう。
オフ会で出会って恋愛関係になり毎日会っている恋人とかオフ会で趣味の合う人とマブダチになったとかそういう人たちはいる。ネットで出会って結婚するカップルもいまや珍しくない。
オフ会というのは学校やサークルや職場と比べて強制力がない分濃密な人間関係を築きづらい。その後個人的に濃密な人間関係を築くこともないままにオフ会を一生続けていくというのはかなり難しいことだと考えられる。
なんか当たり前のことを検証してしまった気もするが。