ゆとりとモンペア

今日読んだ斎藤美奈子先生の本によるとゆとり教育は文部省の予算を削るために画策されたということ。
子どもの自由な時間を増やそうという考えからゆとり教育は生まれたのではない。
授業時間が減れば文部科学省の予算も減るというのは自明の理である。
で、小泉政権時にゆとり教育が進んだというのは郵政改革とまったくパラレルな動きだと思う。
郵政民営化も結局国家の負担を国民に押しつけるという結果になった。
ゆとり教育も授業時間が削られた分、塾に子どもを生かせないと学力を保てないという
結果になり、国民負担が増した。
ゆとり教育は間違いだったということになって、授業時間を大幅に増やすことになった。

で、次。
道徳教育を家に任せるかという問題が浮上した。
その流れで、モンペア(モンスターペアレンツ)が流行りつつあると思うのだ。
結局は道徳教育の押しつけあいである。
学力がなかったり忙しいなど、親が子どもの勉強を見られないもっともな理由がある。
しかし道徳教育はどうなのだろうか。
モンペアを引き合いにだして、道徳教育をするには親の道徳観念が低すぎるという論調を
打ち出すことによって道徳教育の学校への権限委譲を進める。
そういう意図が見える。
しかし、意図が見えたところで、その意図は完全に私の皮膚感覚で正しいと判断する。
アンチゆとりもモンペアからのしつけ権の奪回も正しい。
教育格差は学力の面でもしつけの面でもかなり広がってきたと思う。
早急に手当てしなければいけない問題ではないか。