ケータイ小説の読者にむけて

ケータイ小説が流行っているようだ。
「恋空」などの小説には賛否両論ある。
ケータイ小説を批判する人は多いのだが、自分も昔から司馬遼太郎だの塩野七生だのを読んでいたわけではあるまい。
全く本を読まない人が本を読みはじめるためには負荷の少ない本からはじめるしかないだろう。
だから、ケータイ小説であってもずっとそれを読み続けなければいいのでは。
私も中学のころは赤川次郎とか読んでいたわけだし。
今から考えても赤川次郎三毛猫ホームズはつまらなかった気がする。
トリックが稚拙すぎた。
赤川次郎はさておき、ケータイ小説をけなす人たちはケータイ小説の代わりに今まで本を読まなかった人たちが何を読めばいいのかオススメの1冊を挙げる義務があるだろう。
ケータイ小説もいいけど、こういう本も面白いよと周りの人に薦め、その人を読書の世界にいざなうのだ。
私としては星新一あたりを薦めたい。もちろんショートショート筒井康隆もいいが、毒がありすぎな気もする。筒井も短編あたりから入るのがいい。
いや星新一は恋愛がないのが物足りないという人には山田詠美あたりを薦めたい。
「放課後の音符」とか「色彩の息子」とか「風味絶佳」とか「風葬の教室」あたりがいいだろう。
自意識過剰な人には島田雅彦を薦めたい。
「優しいサヨクのための嬉遊曲」には親近感を抱くだろう。
お笑いが好きな人には町田康あたりを。
「くっすん大黒」からはじめるのがいいのでは。
本当は「恋空」とか読んでいる人は児童書を読むのが一番いいと思う。
ドリトル先生シリーズ」とか。
これは動物の言葉が分かる医者が世界中いや宇宙をまたにかけて冒険を行うという話で非常にほのぼのとしていい話だ。
ここらへんの日本人作家とドリトル先生とあとシャーロック・ホームズが私の幼いころの
書経験のバックボーンになっている。
この本たちに出会わなかったら私の人生も変わったものになっていただろう。