吾妻ひでお失踪日記

今、見終わったけど、「汚れた舌」面白いわ。森口瑶子松原智恵子単なる基地外だよ。リアリティとかないけど、面白ければいいや。内館牧子恐るべし。ちゃんとキャラクターの背景を描いているからいいんだろうなあ。シナリオセンターで回想シーンを使うなと教えられたのだが、やはり正しい。回想シーンを使うよりも過去を俳優にしゃべらせて説明させた方が迫力が出て良い。飯島直子加藤浩次の演技も危なげなく見られた。


吾妻ひでお失踪日記読む。ちまちまとした学習漫画のような絵柄で社会の底辺を描いている。ホームレス体験、アル中病院体験記など。
ホームレスの体験ではそうとう汚い生活をしているのだが絵が健全なために読める。読んでしまえる。
いちいち、出てくる脇役のキャラクターが面白い。柳井のキャラクターにやられた。テレクラでやったとかそういう話しかしない。人を陥れるのが好き。異常に人に厳しい。最低の人間なのであるがこういう人いそうだなあと思う。


映画化してほしいものだ。「刑務所の中」の路線で。あの映画は脚本の中村義洋の才能によるものが大きいのだと思うが、中村義洋はこれから監督としてもブレークするのは間違いないから、名前だけでも覚えてほしい。「仄暗い水の底から」の脚本も書いているのだが。この二つの映画に共通するのはひねったユーモアである。完全なコメディを書こうとすると「恋に歌えば」のように大失敗するのだが。ジャンル映画の中に笑いを入れるのがこの人は天才的にうまい。刑務所の中も題名の通り刑務所ものなのであるが、変なところで笑える。ご飯に醤油をかけて食うとうまいとか。独房に入れられた主人公が「なんか軽やかでいい感じじゃないの」となめきったモノローグとか。まあ見てないとわからないだろうけど。
仄暗い水の底から」もやる気のない年寄りの管理人とか子供相手にむきになる保母さんが出てきて幽霊よりもこっちのほうが怖いよと思ったりして笑える。これもホラーというジャンルの中での笑かしである。
この人は「ほんとにあった呪いのビデオ」の監督もやっていて、思いっきりやらせなのだが面白い。コント寸前の設定に怖いというより良くできているなあと思う。
この人が降りた後の「ほんとにあった」シリーズはつまらなくなったので見なくなってしまった。ということで似非心霊ドキュメンタリーを撮らせても才能が分かる本当に注目すべき人なのである。


福田和也「総理の値打ち」ぱらぱらと読むが思ったよりも知らない人が多すぎて誰から姓名判断で占ってやろうか迷う。近いうち有名な政治家から占うつもり。
それにしても全く宣伝してないのにこのブログを結構読んでいる人がいる。はてな効果なのか。姓名判断って面白いのか?たまたま検索してきているのか?読み続けてくれるのか?反響がないのが寂しい。かといってトラックバックに悪口を書き込まれるのもへこむ。このブログは頻繁に加筆修正しているので1日何度も訪れてほしいものだと思う。


週刊文春もぱらぱらと。小林信彦の「ミリオンダラーベイビー」評。案の定、小林は絶賛。イーストウッドを一貫して評価しているからね。この映画、町山氏によると女版ロッキーというふれこみであるが、実はかなりの政治的論議アメリカで呼んでいて、まあ、ネタばれするので、ここまでであるが、かなり覚悟して見た方がいいらしい。小林信彦のこの映画の後半の成り行きを伏せると書いてあるので。でも町山さんラジオでネタばれしすぎだよ。もうだいたいストーリーわかっちゃった。


堀井のずんずん調査は「食わず嫌い王」を分析。本当にみんなの嫌いな食べ物はという調査。結構意外なものがみんな嫌いだね。アップルパイとかメロン、シャコ、さざえ、あんみつ、アンチョビ、なすなど。私はマヨネーズが嫌いなのだが入ってなかった。栄養学的に言うとマヨネーズはほとんど油と卵黄で出来ているのでコレステロールの固まりだから食べない方がいいし、嫌いなほうがいいと思う。


東海林さだおのタンマ君、私は大好きだな。文春で一番好きだ。時事ネタをいち早く取り入れるところがいいなあ。爆笑問題とか浅草キッドとかも好きだし。
私思うんだけど、アメリカでその日のネタをすぐにコントする番組が一般的らしいのだが、日本だとそういうのないね。時事ネタを茶化すと視聴者が怒るのだろうか。ニュース番組は飽きるほどあるので一局ぐらいそういう番組をやってほしいね。
それはそれとして、東海林さだおのいじましさが私は好きだ。なんでこんなこと細かいことを書き続けられるのって感じで。東海林のエッセイも原田宗典とかよりもセンスあると思うなあ。


今思い出したので書くが、先月、福田和也が出ているラジオが終わってしまった。清水ミチコのラジオも終わってしまった。どちらもニッポン放送。なんでこういう優良コンテンツを終了させちゃうんだろう。
福田和也は悪魔のブックランキングというのをやっていて、これはベストセラーとか慶応の日吉キャンパスとかで売れてる本とかをぶった切るという企画。
これは良い。映画を片っ端から斬るとかは稲垣吾郎がスマステーションでやっているが、本は初めてだ。他にもリスナーからファックスが来ててこの作家の小説はどうですか?という質問にほとんど答えていた。ほとんど読んでるのがすごい。
福田の暴言集。
村山由佳の小説ってもてないOLがカラオケしてるみたいな小説だ。
鈴木光司について「才能無いんだからさあ、リングでもフラフープでも書きゃいいんだよ」
渡辺淳一「エロ小説の域に達していない。川上宗薫宇能鴻一郎のレベルに達してないね」
三崎亜紀のとなり町戦争「佐藤亜紀さんの小説にも同じようなのあるよ」
宮部みゆき直木賞を獲ってからね。ちょっと、本人もそれはわかってるんですけど」
大槻ケンヂ「編集者が悪い。小説になってない。出せば売れるから」
筒井康隆は断筆以来読んでないんですけど?というファックスに「それでいいと思います」
妹尾河童の少年H「あれは講談社から出ている本のぱくり」

明日は美輪明宏先生とおすぎと北野武の因縁について語りたいと思います。


失踪日記
作家の値うち
刑務所の中