汚れた舌

汚れた舌、面白いわ。大笑いしながら見てる。こういうドラマ早く見て現実を知りたかったな。内館牧子は天才だわ。すげえ。


今日は週刊文春週刊新潮映画秘宝などが発売。忙しい。と、同時に図書館に行って本を借りてきた。東京の図書館はめぼしい小説が借りられているのだが、群馬は田舎なので町田康の小説や舞城王太郎の小説も借りられておらず。ビデオの棚には刑事コロンボも置いてあるし、きれいだし、いい。ホームレスがいなくて臭くないのもいい。ホームレスが暇をつぶしに図書館に来られると迷惑。カードを作れないなら本を無断で借りて自分のテントなり公園のベンチなりで読んで欲しい。そして、その後返しにくればいいと思う。これは差別ではない。差別だろうか。


映画秘宝でジャパニーズホラー以外のホラー映画監督を紹介。ビデオによってホラー体験を有したファンが作家として台頭してきた。その代表格がクエンティン・タランティーノであるという。レザボアドックスはディテール主義、引用とジャンルの再構成、血やヴァイオレンスを強烈に見せることへの、引け目も躊躇もない前のめりな描写性が特徴であるとのこと。
これって、舞城王太郎に対する批評としても使えないだろうか。ディテール主義ってのは小説はみんなディテールであるから置いて、引用はたくさんあるし、ミステリーというジャンルでありながら、ミステリーを嘲笑っちゃうところ。そしてヴァイオレンス。舞城小説を読んで感じるのは暴力に対する距離の無さである。それは笑えるかと言ったら笑えるのを通り越してしまう残虐性であって、「キルビル」という映画を見た感想と同じである。
辟易とさせられる。舞城の小説には。面白いといったら面白いけどさ。なんというかビデオとかメディアをいっぱい受けちゃってる世代だから。我々は。
で、暴力が無いのに内舘牧子のドラマはすごいなあ。身も蓋も無い言葉というのは暴力よりもよっぽど怖いのであるなあ。汚れた舌とはよく言ったものだ。怖面白いというジャンルである。


映画秘宝では他にも谷ナオミみうらじゅんの対談。谷ナオミのスタイルはすごい。お腹が適度に出てるのが良い。って谷ナオミ樽ドルの仲間か?谷ナオミの映画を多く撮っている小沼勝という人はエロい映画を撮らせたら右に出るものがいないな。女の人には決して勧められないが。


小林旭のインタビューも載ってます。三号続けて載るらしい。小林旭の事を「無意識過剰」と小林信彦が初めて言ったらしいが、石原慎太郎も自分の事を「無意識過剰」だ。と言っている無意識過剰という言葉は誰が言い始めたのだろう。
「寅さん」シリーズよりも「網走番外地」シリーズよりも「渡り鳥」が先に同じ事をやっていると。対抗意識を燃やすところがかっこよい。最近ではヨン様にも対抗意識を燃やしたり。体も鍛えているらしいし枯れてないところがすごい。


そういえば、朝日新聞によると新宿TSUTAYAって映画に詳しい専門の店員がいたけど、辞めたらしい。その人が棚を作っていたけど、今はリクエストでビデオを他のチェーンから取り寄せるので必要が無くなったとのこと。それから、韓流ドラマに押されてマニアックな洋画の量も減ってるらしい。名画座がどんどんつぶれていくのも問題だけどこれも文化の衰退じゃない?