オペラッタ狸御殿

考えるヒトコマ、今日はゲストは土田晃之高田純次が交代で。土田とケンドーコバヤシは発想が似ているらしくことごとくネタが被っていた。土田もそこそこ絵はうまいのだが、やはりケンコバがいるからいいや。ケンコバの役割としては次のコマにつながらないような絵を出す係りなので、他には同じキャラはいらない気がする。


中川翔子は漫画を読み込んでいる人だけあって漫画のパターンを踏襲するのだが、そこが王道を行き過ぎていてパロディっぽく見え結果的に面白くなっていた。サルマンを読んだときのような感じで。それから、本人としては普通のつもりなのが予期せず怖い方向に行き着く時がある。整形手術というお題でぶすが包帯ぐるぐる巻きになるのだが、4コマ目で中川の絵では大きなインコになっていた。なんかこわい。意味分からないし。
松本人志はぎりぎりストライクゾーンに入って採用になるような絵を描いてくる。ケンコバとゲストの動きが予想できないのでこれは正しい選択肢である。
松本人志という人は紋切り型を理解し、それを笑うことでここまで来た人だと思う。で、中川は紋切り型の側に完全に立っており、それを擁護する立場である。
ただ、中川は紋切り型を愛しすぎていて、それが最終的に紋切り型を突き抜けてしまう存在になってしまうのだと思う。
この対称的な二人がいるだけで番組は成功したも同然である。


草野キッドレースクイーンとか女性格闘家とかを短距離走をやらせたり走り高跳びをやらせたりする番組。草野仁がいちいち真面目にレースを分析するところが面白い。金持ちキャラの関口房朗も出てて、大穴にチップを全部賭けてしまう。チップがなくなってしまって800万円の時計を番組に預けて賭けてた。
若槻千夏も出ていた。すでに大物オーラが出ている。若槻は座敷犬のような顔をしているなあといつも思っていたのだが、ペットショップに行ってかわいいな、これ買おうかなと思って値札を見るとびっくりするといった感じだ。


オペレッタ狸御殿を見たのだが、これがゴダールの「女は女である」を見たときと同じ感想。★★★★☆ミュージカルなのに気持ちよくない。これはわざとなのだろうか。
書き割りのセット。きらびやかで審美的な衣装。妙にみんな歌のうまい出演者。いきなり沈黙が訪れる。と思ったらいい声で台詞を独白。なんか夢を見ていたようで見終わった後全部忘れてしまう。鈴木清順の映画は全部日常のふとした瞬間にそれが思い出される。
はっきりいって鈴木清順の映画はよくわからない。面白いか面白くないかもよくわからない。「けんかえれじい」と「陽炎座」は分からなかったが面白かった。他はよくわからない。友達が前に清順のテアトル新宿の特集上映に通っていて面白い面白いと言っていた。
好きな人は好きなんだろうな。まあ変な映画を撮る監督なことは確かだ。こんな監督が1人くらいいてもいいだろう。今日は映画の日で昼間にいったのだが140人くらい入るシネコンで20数人くらい入ってたかな。おばさんが多かったのだが、デジタルで蘇る美空ひばり目当てだろうか、多分見終わった後「きょとん」としたんじゃないかな。
ただ決してつまらなかったわけじゃないから、いいのじゃないかな。つまらなくなるぎりぎりの所まで変なことをやると芸術になるのかもしれない。