茂木健一郎 「脳」整理法

「脳」整理法 (ちくま新書)

茂木健一郎「脳整理法」を読む。★★★★☆
題名を見て買ってしまったが、よくある脳体操本ではなかった。この本を読んでも脳は良くならないから期待せずに。
哲学的な本だった。だが、それほど難しくはない。
一言でいうと、コンピューターは絶対的に決まっていること、たとえば天体の運行とかそういった計算は出来る。
それから、まったくのランダムである、さいころを振ったときに出る目とかが出る確率などは分かる。
だが、この世の事象は確実なこととまったくのランダムのことの間にある、偶有性に貫かれているのでないだろうか。それはコンピューターでは分析できないことであり、そこに脳が活躍する場があるのだという。確実な人生というのは無く、かといって全くのデタラメが続くこともありえない。その間にある偶有性に自分を賭けてみてもいいのではないかと提案する本。
恋愛ということもその偶有性に満ちた体験であると書かれている。
ということで、最近流行っている脳の本かと思ったら、恋愛とか人生とか結構熱く語っちゃう本なのだった。