夜回り先生第3巻

夜回り先生 3 (IKKI COMIX)

夜回り先生 3 (IKKI COMIX)

漫画版夜回り先生3巻、書店にありました。
即買いました。
夜回り先生の体験談に土田世紀がフィクションの部分を付け加えてさらに感動的なものに仕上がっています。
もちろん、泣きました。
たとえば、ヤク中の先輩にそそのかされてひったくりをする主人公。老婆の鞄をひったくろうとして老人は転倒し入院する。
漫画バージョン→ヤク中の先輩はファミレスのテーブルをなんども拭いて「埃が溜まっている」と言う。
原作ではヤク中の先輩がいてというだけなのだろうが、こういうディテールをつけくわえることによってさらに物語に奥行きが出る。
少年院から出てきた主人公の運転するトラックの隣に幼馴染のボンボンの車が停まる。
幼馴染のボンボンはボンボンであるから犯罪にも手を染めずにすみお気楽に暮らしている。
主人公は貧乏がゆえに犯罪に走り年寄りの手を引くような優しい子であったのに関わらず老婆を傷つけ償いを続けている。
そのハイライト。
本当に世の中の不合理さに涙が出てきた。
生まれた家を間違えただけで大変な苦労を背負わずにいられない子供たちが今回も多く登場する。
私は今までは不良というのは不良になる子供そのものが悪いと思っていたが夜回り先生の本を読んでから考えを改めた。
私も違った家に生まれたら全く違った人生を送っていただろう。そう考えると今まで違う人種なのだと思ってた人たちとも仲良くやろうという気になってくる。
この漫画は人に対する見方をがらりと変えてくれる本だと思う。素晴らしいのでみんな1巻から買うといいと思う。