バレエを観に行った

友達がバレエの発表会に出るというので隣の市に行った。途中道を間違え遅刻してしまった。最後の二時間で物語もの(ジゼルというらしい)みたいなのをやるらしくそれに出るというのでそれまで花束を買いに行ったりロビーで子供たちやその親を観察していた。
花束は紫のバラを買おうと思ったが花屋に置いてなかった。
仕方なくひまわりとか好きな花を指定して作ってもらった。
受付に花を渡し、椅子に腰を下ろす。ロビーでは浅田真央ちゃんみたいな子供大勢居た。
髪を束ねた卵形の顔をしたスリムな女の子ばかり。姿勢も良い。足も長かったな。デブは一人もいなかった。バレエはやせるのだろうか。それとも太った子供は向いてないと思って自分から辞めていくのだろうか。親は普通の親だった。それほどセレブという感じでもなく自分が子供のころあこがれていたバレエを子供にやらせているのかなと思った。
パンフレットを買おうとしたら、売り切れだった。痛いなあ。
バレエのストーリーが分からないではないか。
まだ物語の部は始まってなかったけれど、会場の中に入り観ていた。1200席の会場がほぼ満員であった。これほど大きな会場だとは思わなかった。前のほうは家族席になっていた。その部が終わると帰っていく親子がいた。
私は見やすいところに移動した。家族席も空いているので座っていいとのことだったが、ちょっとずうずうしいかなと思って遠慮した。
始まった。衣装代とか舞台装置だけでもお金が掛かっているのが分かる。無料で観ていいのだろうか。三角関係にはさまれた女がはずみで殺されてしまい幽霊になってしまう話。
これはティム・バートンの世界だなと解釈する。
幽霊になった女の人の体の揺れがふにゃふにゃしつつも芯が通っていてうまい。抱き上げる男も痩せている割には力があるな。
後ろの女の人もさまざまな表情を作っていてちょっと遠くで観るのが残念だ。もっと表情とか体の動きが良く観える前のほうに行けばよかった。
正直、テレビのザッピングやネットサーフィンに慣れた身としてはゆったりしたところもあったが、終わったときはずしんと体に残るものがあった。心底観てよかったと思った。やはりこういうバレエとか演劇とかのライブは観ておかねばならないなと思った。映画とかドラマとか後々残るものもよいが儚いその場限りのものも存在価値があり、すばらしいなと思った日であった。