〜〜Happy!が意外と面白かった

漫画をドラマ化するとだいたいリアリティがなくなってコントみたいになるのであまり観ないのです。
しかし、今日テレビをつけたらHappy!というドラマをやっていて、相武紗季がかわいいので観てしまいました。
というのは嘘で、女優がいくらかわいいからといって
それだけで2時間もドラマを観ていられません。
脚本と演出も良かったです。
Happy!というドラマの印象とは逆の客観的には不幸な物語を、多くの不幸ほんの少しの幸せとして視聴者に提供したところにこのドラマの良さがあるのでしょう。
原作も相当かわいそうな話で連載中にかわいそすぎて読んでられないという周囲の声も聞きました。その原作のテイストを失っていない。
こんな子供が間違って観てしまうようなドラマなのに黒社会や風俗なども登場して、結構の時間がそこの描写に費やされます。
父親と母親が亡くなって、お兄さんが借金を作って逃亡し
借金返済のためにソープに売られそうになるところを、
テニスの実力を認められて、財閥の長に拾われ宿命のライバルと対決するという話です。
相武紗季が国民的人気ヒロイン(小林麻央)を敵に回してしまって、観客に試合でブーイングを受けるシーンを観てて胸が痛くなりました。視聴者はそこで一人ぼっちの相武を観て自分だけは味方なのだ、自分だけは分かっていると感情移入することになります。
シャラポワが登場することで話題になってドラマですが、
そういう特別出演というのは、意味のない場合が多いのですが、シャラポワが歩いてくるところをテレビカメラが捉え、小林麻央がそこに偶然を装って英語で話しかけ、シャラポワと懇意なところを視聴者に見せ付けるという高等技術を駆使していて必然性があります。
しかも小林麻央の英語は鼻に掛かった独特な声で発音されていて、小林真央の役柄の性格の悪さを現しています。
漫画の場合はマスコミの前ではいい子ぶり、秘かに意地悪な顔をして微笑むという処理で性格の悪さを出していました。
このドラマの場合は小林麻央の本来の鼻に掛かった声の悪さをもっと鼻に掛けることによって、その役柄の性格の悪さを表現することに成功しました。キャスティング成功。
相武紗季KAT-TUN田口淳之介の演技が堅いが若さゆえのまぶしい感じと脇役の演技の達者な感じが両極端で、ふり幅があってよかったと思います。
他の出演者も豪華ですし観客席にはちゃんと客が座っていて
金が掛かっているなと思いました。