羽賀研二の思い出

大学のとき、アルバイトで夜間の救急病院の受付をしていた。
芸能人もよく来た。
ある日、羽賀研二が手の捻挫かなんかでマネージャーと一緒にやって来た。
ベテラン看護婦に囲まれて、その当時誠意大将軍とか言っちゃって話題の人だったので、
突っ込まれまくりであった。
しかし、笑顔を絶やさなかった。
マネージャーは太った女の人で、多分羽賀に付けても
大丈夫だろうという事務所の判断だろう。
羽賀が受付の私のところに来て
「安くしてくださいね」と言ってきた。
アドリブの効かない私が黙っていると。
「値切っちゃいけないか」と自分で突っ込んだ。
一緒にアルバイトをしている奴がアルバイトの間で伝言帳として使っている大学ノートを羽賀に渡した。
羽賀は快くサインをしてくれた。
看護婦も次々にサインをねだったが、全く嫌そうに見えなかった。
とても優しくて人当たりのいい人であると印象を思った。
今回の事件を聞いて、羽賀というのは優しいけれど、とても
弱い人間なのだろうなと思った。