サザエさん 篤姫

サザエさん、第6000回を観る。
6000回だというのに全く平常通りの運転である。
一応、サザエメインの回であった。
だが、全くサザエの良さが伝わってこないという。
サザエさんはこのアニメの主役でないことを再確認した。

いつものようにサウナに行き、篤姫を観る。
篤姫はいつもの大河ドラマとは違うというが、大河ドラマをあまり観たことのない私には
全く違いが分からない。
少なくとも民放のドラマとは全く作りが違うNHKテイストの作品だと思う。
演出も奇をてらわず、登場人物の顔を延々と映している。
俳優陣が豪華で演技も一定レベルに達した人を用いている。
安心して観られる。
この安心して観られるというのが大事である。
安心のためなら死んでもいいというのが私の持論である。
ともかく、俳優の表情をずっと追いかけており、話自体はそれほど起伏にとんでいないのにも
関わらず、俳優の演技のレベルが高いために観ていられるのだ。
ストーリーとしては養女としてもらわれた篤姫が本当は好きな瑛太や家族と挨拶を交わす
という話。そんだけ。
立場上かなりえらくなってしまった篤姫なので、父親や兄が敬語を使い、頭を下げる。
父親は長塚京三で演技が上手いので、篤姫が籠に乗って薩摩を離れるときにめまいで倒れるなど、泣かせやがる。
瑛太桜島を観るために篤姫が籠を降りると土下座をしたりして、これはこれで泣かせやがる。
かなりのスローペースドラマであるが、これは何を現しているかというと、大名行列ですな。
ドラマの最初で大名行列についての説明があり、籠に乗った篤姫はかなりのろく移動する。
列車に乗ったときは車窓から別れを惜しむ人が見えるというのが最近の日本映画の定番シーンであるが、このドラマは籠なので、かなりのろい。そののろさを逆に新しいバリエーションの一つとして描いたのがこのドラマのすごさだ。
のろいので、先回りもできるし、見送って消えるまで時間が掛かる。
先回りして瑛太は待ってるし、見送っている間に長塚京三はめまいを起こす。
そう考えるとなんだかすごいドラマのような気がしてきた。
篤姫は映像的な冒険はする必要はないので安心するドラマであってほしいと思う。