グーグーだって猫である

つまらない。
こんな閉じた映画を作っているようでは日本映画の未来はない、そう思った。
大島弓子をモデルにした小島麻子という漫画家を小泉今日子が演じる。
アシスタントを上野樹里森三中が固める。
小島麻子はサバという猫が死んで仕事にも身が入らなくなっていた。
だが、グーグーという猫を飼い、なんだか変わっているが二枚目の男が現れ、
新しいマンガを描こうとする矢先、麻子は倒れてしまう。
という話。
小泉今日子がずっとぼそぼそ話していて、感情の起伏もないし、ダウナーである。
ぼそぼそしゃべって、テンションが低ければ、自然な演技だと勘違いしているのでは
ないか。
正直、演技が上手くないと思う。全く感情移入できなかった。
また、肌もかさかさでルックス的にも終わっていると思った。
主演もダメだし、森三中の演技もエステー化学のCMの演技と同じだ。
森三中はいらないと思った。
唯一、上野樹里だけが売れっ子のオーラを放っていて、安心して見ていられた。
話的にもヤマもオチもなく、ただ、吉祥寺を舞台に登場人物が飲んだくれている
様が楽しいだけであった。
吉祥寺ということで、いつも吉祥寺を散歩している楳図かずおが出てきたり、
大島弓子のマンガっぽい登場人物が出てくるが、内輪ネタで盛り上げっている感じで
そういうのはつまらないと思う。
そこが閉じていると言うのだ。
この映画をつまらなくしているのは監督が脚本も担当したためにストーリーが起伏がない
ということもあろう。
風景などは綺麗に撮れているのに、残念な話である。
映画としての凄みのない映画であった。