人のセックスを笑うな

これは傑作だと思う。
観ている間中、心地よい空気感に包まれて、
クスクス笑ってた。
永作博美演じる39の女とと松山ケンイチと20歳くらいの恋愛を描く。
年齢差が半端ないわけだが、そこをセンセーショナルに描くわけではなく、普通の恋愛として活写している。
永作博美が女のずるさを演じている。
とはいえそんなずるいというほどでもない。男はそんな風にされたら堪らないだろう、いい意味でも悪い意味でもという女である。
悪女というのは悪女然としていないという法則が発令された。
その人物像のリアルさにこの監督は本当に恋愛偏差値が高いなと思った次第。
こんな傑作が簡単に公開されてしまうのはすごいことだ。
松山ケンイチ永作博美のラブシーンの本気感も日本映画史上に残るのではないだろうか。
蒼井優がここでも煩悶を抱えながら、不機嫌な表情を作り、そして大声を上げるという男たちの大和以来の演技を見せていてよかったと思う。
やはり、蒼井優は男の理不尽さにキレて叫ばせたら、日本一である。
また、忍成修吾君のメガネに隠れたイケメンぶりは、
あすなろ白書木村拓哉に並ぶ、メガネに隠れてないイケメンだと思う。
忍成君にはこういう役をドラマでやることを期待したい。
この映画の中にはこの町に行けば、こういう人がいるのだろうなという生きた人物がいたと思う。
映画特有のそんな雰囲気を味わいたいから私は映画を観るのだ。理由はそれだけじゃないけど。。