江崎グリコに激怒

江崎グリコサザエさんの第2弾の実写版のCMを放送していた。
タラちゃんイクラちゃんバージョンも。
オトナグリコですか。
イクラがIT企業のCEOでタラオがたこ焼き屋という設定だった。
これは明らかに職業差別である。
まあ、私も職業差別をしないかと言ったらするかもしれないし、
ドラマでもそういうシーンに目くじらを立てるのは無粋かもしれない。
だけど、これは遊んでいた子供が大人になって、差が付いてしまうというのを描いたわけだ。
二人がこんなに変わったというを示すためにCEOとたこ焼き屋というのを出してきた。
わざと落差のあるものを並べたわけだ。
これはたこ焼き屋をバカにしている以外のなにものでもないと思う。
ドラマの中のちょっとしたワンシーンなら許せるが、イクラCEO、タラオたこ焼き屋、ププッって
笑いものにしているわけでしょう。
たこ焼き屋をバカにしているのが、CMのテーマにすらなっているわけだ。
テーマにしてしまうというところが、軽い職業差別とは言えず、悪質だと思う点だ。
そこがあのCMを見ると不快な気分になるところだろうな。
しかもイクラたこ焼き屋がカッコイイと言わせて、批判から逃れようとしている小ずるさが嫌だ。また、イクラがしゃべれないという誰でも知っていることをオチに据える安易さ、薄っぺらさが愚かだ。
これから、イクラとタラオが遊んでいるシーンを見ても実は二人はライバルって設定なんだよなと思ってしまうかもしれない。
カツオを見るとニートに将来なるんだよなと思ってしまうかもしれない。
完全にイメージを壊していると思う。
イメージを壊さないという条件で長谷川町子美術館江崎グリコのCMを許可したと言うが、
これ以上イメージを壊す所業を思いつかないのだが。
前から言っているように、カツオは自然児でもなんでもなく、営業マンになったら、トップになるような人の心をつかむのが上手い男である。
浅野忠信の木訥とした雰囲気とは真逆な男である。
また、タラオという男、悪行の限りを尽くしているくせに、波平のバカモン攻撃を受けないという
人を見て態度を変えるという才能がある男である。
完全に体制派と言え、波平のご機嫌は取りながらも、カツオのテストをすぐに見つけて、
回覧板として裏のおじいちゃんの所へ届けるという卑劣な真似もするのである。
供給が不安定な鮎のお裾分けをねだるなどして、善良な裏のおじいちゃんを困らせることばかりしているので、許せない。
まあ、私憤はともかくとして、タラオは体制に順応する生き方しか出来ないのだ。
社会的な弱者な裏のおじいちゃんやカツオを困らせ、波平を怒らすようなことは絶対にやらない。
なので、公務員あたりが合っているのではないだろうか。
たこ焼き屋という仕事は絶対にやらない。
やっぱり作り手の側の愛情のなさが透けて見え、カツオが0点を取るとかイクラがしゃべれないとかそんなのが嫌なのだと思う。最近はカツオもさすがに0点は取らなくなってきたし、イクラもウワーと叫んでいたのだが。
イクラもしゃべれないのも赤ちゃんだから仕方がないことで、大人になってから取り立てて言うというのは論理的におかしいと思うし。
あんなCMが評価されるとしたら、ダメだと思うし、そしたら、もう本格的にテレビは終わっているなと思うだけだ。