愛の流刑地(映画)

愛の流刑地を観ました。
これはどうなんでしょう。60点ぐらいですかね。
女の人の観客の評価は高いみたいですね。
脚本がよくないと思いました。
世間に忘れかけられた小説家の菊治(豊川悦司)が人妻冬香(寺島しのぶ)と出会い、恋に落ち、情事の最中に殺してと頼まれて首を絞めて本当に殺してしまうというところから始まる。
そこから、私は何を期待すればいいのか、ハラハラドキドキがない感じですね。
ストーリーで引っ張る要素がないのです。
何か新証拠が出てくるとかして裁判で二転三転ということがない。過去に戻ってトヨエツと寺島しのぶとの馴れ初めから逢瀬を重ねる。そして間に何度もセックスシーンが描かれるという映画です。
映像的にも冒険がなく、意表を付かれるシーンがありませんでした。ただ、ライティングがしっかりしていてくっきりとハイビジョンのように俳優を撮っているのはいいと思いました。
よくも悪くも俳優メインの映画です。
寺島しのぶの冴えない内気な主婦という役柄は、はまっていました。その寺島がセックスに積極的になっていくというところは演技が上手いなあと思いました。
そこが一番の見所ですか。
あとは検事役の長谷川京子のシャローン・ストーンばりの
足の組みかえシーンがありいつも無駄に肌を露出しているので、そこもいいです。
お人形のようなハセキョーの濡れ場とリアルなそこらへんにいそうな寺島しのぶの濡れ場のギャップがあってよかったです。
ハセキョーも脱げば100点映画になるところでした。
トヨエツと寺島しのぶのセックスシーンも予想を上回る
エロさ。これは観ているほうも恥ずかしい。倦怠期のカップルは一緒に観にいくべきです。
というわけで、俳優の演技と肉体を観るための映画だと思います。「それでもボクはやってない」というリアルな裁判映画を観てしまったので法廷のシーンの薄っぺらさが気になりました。
やはりこの原作をそのまま映画にするのは無理があった。
新聞の連載小説と違って映画は何か観客を引っ張っていくための仕掛けが必要だったと思います。
この映画は監督が脚本も書かないで、プロの脚本家に依頼して
手直しするべきだったと思います。
そこが最大の欠点でしょう。