暗黒の女王対私

前回までのあらすじ。
居酒屋でタワラ似の女の人からメルアドを教えてもらいました。
後日、二人で、同じ居酒屋で飲んだところ、自意識過剰で
嫌な女だということが分かってしまいました。


その後、何回もそのタワラ似の人からメールは来るのですが、私は、のらりくらりと三回に一回くらいメールの返事をして次回の約束はしないのでした。
それにしてもおかしいのは、前回居酒屋で飲んで帰るときに自転車のスタンドがぐにゃりと曲がっていて、泣く泣く自転車を抱え上げながら帰らねばならなかったことです。
誰がわざわざそんなことをそんなことをするのだろう?
いたずらだったら、手っ取り早く自転車の空気を抜くことだろう。誰かが蹴飛ばしたなら、自転車が倒れておらず、ちゃんと立っていたのがおかしい。頑丈なスタンドなのでそんな簡単に曲がるものではないし。
もしかしたら、これはタワラさんが念力で曲げたのではないかという推察に達しました。
私のことを裏切ったらお前の背骨もこういう風になってしまうよという脅しなのかもしれない。
そう思うと怖くなってきました。
トイレに立って、窓から外を見ると、遠くのほうにタワラさんらしき人が車に乗って家の前を徐行して通り過ぎて行きます。
いや、単に眼鏡を掛けたちょっと小太りの女の人だったのかもしれないが、似ていました。
もしかしたら、私が居酒屋のトイレに行っているすきに自転車のスタンドを曲げておいて、私が自転車を抱えながら歩いているときに尾行して家の場所を特定したのかもしれないと思えてきました。
いづれにしても怖くて仕方がない。
タワラさんからのメールをずっとのらりくらりとかわせるとも思えないし、かといって深い関係にもなりたくないし。
どうすればいいのでしょう。
単なる被害妄想ならいいのですが。
もし、私が突然怪我をしたり死んだりしたら、それはタワラさんの怨念又は直接的な攻撃によるものだと思ってください。