素人の文章に多い、「また」「など」の多用

私は創刊したばかりの雑誌の編集をしているので、何十年も文章を書いていないようなド素人の同僚が書いた文章を添削する機会がある。私の文章もたいがいなものだが、同僚はもっとひどい。
だいたい、文章を書いたことがない人に限って、一文を長くしようとする。一文を長くすれば、なんとか文章がつながっているように見えて、楽だからだ。だから、一文を短文にするように言う。どの文章マニュアルにも載っている方法だ。
短文にするように言うと、「また」とか「そして」という接続詞を使って、文章をくっつけようとする。特に「また」が多いのだが、「また」を使えば全く関係ない文章でもつながってしまうから便利なのだ。「また」を使いたくなったら、文章の表現や順番を粘り強く考えて、「また」を使わずに、文章がつながるようにしてもらいたい。「また」がなくても普通に文章がつながっている場合でも、不安になって、「また」を使って、文章をつなげようとしがちだから気をつけよう。「また」は禁止。


次に「など」だ。これもよく見る。「など」は挙げる例が一つの場合は使わない。


×数学などの理系科目が好きです。 
○ 数学や理科などの理系科目が好きです。
○ 数学のような理系科目が好きです。

例を二つ以上挙げるか「ように」を使おう。


とこれだけで読みやすい文章が書けるわけではないが、ちょっと気にしてほしいなと思った次第。